ユカシカド | VitaNote公式ブログ

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7期目スタート!

ユカシカド代表の美濃部です。

本日会社を設立してから6年が経ち、7期目がスタート。

この1年間は自社の立ち位置を客観的に捉え、多くの決断をしてきました。

振り返ると例年以上に歯痒い思いをした一年でもありました。

大きな決断をした資金調達と組織のあり方。

嬉しさも悲しさも同時味わった企業間連携。

この3つに絞って振り返っていきたいと思います。

 

 

目次

1.資金調達について180°考え方を改めた理由とは

2.成長と共に変化する組織について

3.企業間連携の光と陰

 

 

 

1.資金調達について180°考え方を改めた理由とは

8月末に約2億円の調達をエクイティで実施しましたが、この結論に至るまでかなり悩みました。というのも、私の祖父が経営していた会社はもうすぐ設立100年。母親や祖母から「おじいちゃんの会社は無借金経営だから安心なんよ。」とよく聞かされていたこともあり、自己資金以外で会社経営するのは悪だというマインドセットをされていました。また、エクイティでの調達の前提は、当たり前ですが、エクイティでの調達=Exit(IPOMA)が基本的に必須。外部株主が入ること=説明コストが増大。

つまり

1.説明コストが増える→2.事業推進の時間が減る→3.途上国へのサービス展開が遅れる(できなくなる)→4.Exitのためにやりたくないことをやらされる→5.ユカシカドのMissionが達成できなくなる→6.ユカシカドの存在意義がなくなる

 

と考えており、エクイティ・ファイナンスにネガティブだった私の考え方が変わった理由は以下の通り。 

1.Missionを達成するまでの時間は限られている

体力・気力含め、私が全力で走れる時間は、25年位。

そうすると、

-世界の人口の30%以上にあたる20億人が微量栄養素が不足で苦しんでいるのに解決できるのか。

-家族や仲間や今までお世話になった方々に恩返しをできるのか。

ソフトバンクですら1981年に会社を創業し、売上5兆円を超えるのに32年もの時間を要している。限られた時間の中で事業を加速させていくためにエクイティでのファイナンスは最善だと考えた。

 

2.大きい波が来ている

VItaNoteの構想を考え始めた頃は、ヘルスケアの領域でのスタートアップの存在は皆無。国の後押しも特段存在していなかった。ところが今ではヘルスケアの領域に注目していない企業を探す方が難しい。それほど大きな社会課題と共に大きな市場が存在している。ど真ん中にいるスタートアップとして、肌でその勢いを感じており、こんなチャンスが目の前にあって攻めないのはユカシカドの経営者ではないなと思った。

 

3.そんなにエクイティって悪いことばかりなのか?

そもそもエクイティファイナンスが本当に悪いことばかりなのかを冷静に考えた。

 

1.説明コストが増える

何をするにしても影響力が増せば説明責任は増える。

2.事業推進の時間が減る

ただの実力不足なのでは?

3.途上国へのサービス展開が遅れる(できなくなる)

→これまた実力不足なのでは?

4.Exitのためにやりたくないことをやらされる

→これも実力不足なのでは?

5.ユカシカドのMissionが達成できなくなる

それは間違いなく実力不足。

6.ユカシカドの存在意義がなくなる

実力がないなら存在意義はなくなる。

 

つまり実力不足なだけなんだなと気づいた。また、ZOZOの前澤さんの存在は大きかった。「世界平和」のために上場企業の社長という立場でありながら、夢を本気で追いかけて邁進し、信念を貫いている。実力があれば夢を追いかけてもいいんだと気づかせてくれた。結果、VCが株主になって分かったことは、すごい事業成長のサポートをしてくれる。彼らのゴールはExitさせることだとしても、同じバスに乗った仲間であり、本気で当社のMission達成に向けて応援してくれている。素直にエクイティ・ファイナンスすることを決断してよかったと思っています。

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2.成長と共に変化する組織について

まさに第二創業な1年。これからの急成長期に備えて以下のようなこと意識してきました。

  • 権限委譲
  • スマートな会議運営
  • 迅速な判断を実現する予実管理
  • 幹部のユカシカドマインドのセット
  • 妥協なき採用活動(数名の枠に約250名の応募)

今時点のユカシカドはどんな組織かと問われると、「いい人」達が集まり、本気で社会問題を解決すべく邁進している集団と答えると思います。また、限りなくフラットで自分の意見を言える環境があり、自然と自分にも仲間にも高いハードルを求め合っています。ただの仲良し集団ではありません。だからこそ、一見非情に見えるかもしれませんが、会社の成長と自分の成長が合わなくなったら去るべきだと私もみんなも何となく思っています。会社の仲間やその家族のためにも成果を求め、トコトンやり切ることができる組織でありたいなと。

今年中には噂の30人の壁というやつに出会えると思います。だいたいスタートアップあるあるのほとんどは、「自分達だけは大丈夫だ!」と思っていても結果として間違いなく地雷を踏むもので、実際当社もほとんどの地雷を綺麗に踏んできた自信があります。先々を考えて組織のあるべき姿に対して手を打つようにしていますが、30人の壁には間違いなくぶつかるのでコツン位の衝撃でぶつかれると良いなと思っています。f:id:minobex:20190314223411j:plain

3.企業間連携の光と陰

大変ありがたいことに国内外問わず、多くの企業様から連携のお話を頂戴しました。この一年でのお打ち合わせの結果はざっくり以下のような感じです。

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光の要素は、3%の企業様との出会いです。

この3%の企業様の特徴として、

  • 本気で当社のミッションやプロダクトに共感してくださっている。
  • 何としても社内稟議を通すために命懸けで一緒になって仕事をしてくれる。
  • 自社のことのように当社に寄り添ってくれる。
  • 自社よりも先に当社のWinを考えてくれる。
  • スタートアップやプロダクトに対して敬意を示してくれる。

大手企業という面倒で難しい社内調整を必死になって行って下さり、心の底から一緒に社会を良くしていきたいと思えます。皆様に公表できる日を楽しみにしています。

 

一方問題の闇の要素としては、少し寂しいなと思ったのが、75%の企業様。

この75%の企業様の特徴としては、

  • ヘルスケアの領域をお金を生む市場としてしかみていない。
  • 仕方なくヘルスケアの事業を担当している。
  • 全く業界の勉強をしていない。
  • 大手企業が上でスタートアップは下だと見下している。

この領域の勉強をされていないでライトな商談になるのは仕方ないのですが、想いを一切持たず、仕方なくヘルスケアの事業をやろうと思わないでほしい。ヘルスケアの領域は虚業ではいけない。本気で世界の栄養課題を一緒に解決したいという想いを持っている担当者とお打ち合わせがしたい。当社サイドの本気がまだまだお見せできていないのも問題だと思っており、Personalized Nutritionで世界をリードしていく存在感をもっと示していきたいと思いました。

 

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7期目です。

色々とご報告毎も増える予定の1年です。

新しく当社に仲間入りしてくれたみんなやご支援してくださっている

株主やパートナーの皆さんと共に、栄養課題解決に向けて取り組んでまいりたいと思います。今期もどうぞお付き合いの程よろしくお願い致します。